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平日のある日、僕はお昼休みの時間に会社を抜け出すと、オフト後楽園へと向かいました。実はその日の船橋競馬で、愛馬リトルジュリエットが出走を予定していたからなんです。
本当であれば現地応援に駆けつけたいところだったのですが、その日の午後にどうしても抜けられない会議が入っていまして、現地に行くことはおろか、残念ながらネットでのリアルタイム観戦すらできず、せめて応援馬券くらい買わなくちゃと思ったわけです。
その日は朝から雨が降っていまして、オフト後楽園の中は混雑していました。僕は入口にあったマークシートを数枚抜き取ると、ポケットからペンを取り出して、素早くマークシートを塗りつぶしました。
“とにもかくにも、愛馬の応援だけ!”のつもりでしたから、新聞すら見ず・・・というより、新聞すら持っていない・・・という状態だったんです。マークシートの記入はわずかに1分(苦笑)。すぐに発売機へと向かいました。
そんな時でした。多くの人々が立っているスキマ、ちょうど柱の目の前に、何か気になるものがあったんです。一瞬では何か分からなかったので、そちらの方を向き直って、一歩二歩と近づいてみると・・・。そこには『競馬ブック ばんえい競馬特別版』が山積みになっていたのです。
そういえば・・・思いかえしてみると、入口に「本日ばんえい競馬の場外発売を実施中」みたいなことが書いてあったような気がしてきました。僕は積まれていた『競馬ブック ばんえい競馬特別版』を1部とりあげました。
おそらく実際の競馬ブックのばんえい版のものを、一部抜き刷りしたものなのでしょう。メインの11レースと10レースの馬柱が掲載されていました。またそれだけでなく、“ばんえい十勝コースの紹介”として、200mのコースと、そこにある2つの障害の解説が書かれているほか、サラブレッド系の競走とは少し異なる馬柱の見方が“重要ポイントチェック”として挙げられていました。それを見て、一度だけ観戦したことがあるばんえい競馬の思い出が蘇ってきたんです。
あー、もうわかんない!わかんないわかんないわかんない!血統も全然わからないし、前5走を見ても、レースごとに斤量はてんでバラバラで成績もまちまちだし、なんか馬場の水分だとか書いてあるし〜!あーもうわかんない!
その時の僕は、もう完全にパニクっておりました。初めてのばんえい競馬、確かに競馬場には居るんですが、目の前にいる“馬”は“僕の良く知っている馬”ではなく(汗)、手に持っている“競馬新聞”も“僕の良く知っている競馬新聞”ではなかったのです(汗汗汗)。
締め切り前、もうあとわずかというところで、僕はどうやって馬券を買っていいものなのか、悩みまくっておりました。
そんな状況になったのは、ばんえい競馬の新聞が一見してフツーの競馬新聞のように見えるのに、その実、てんで違って見えたからなんです。
ご存知の方も多いとは思いますが、ばんえい競馬は200mの直線にある2箇所の障害(山)を乗り越えていき、最終的にソリの最後部がゴール板を過ぎた瞬間がゴールとなる競走です。
開催中数回にわたり、馬場の水分含有量を計測され、0.1%単位で発表されます。馬場が乾いていて水分が少なければ、曳いていくソリと馬場との抵抗が大きくなり、馬の負担も大きくなる。この状態を“重馬場”と言います。サラブレッドによる平地の競走では、雨などでぬかるんだ状態が“重馬場”ですから、全く逆ですね。
反対に、雨や雪などで馬場の水分が多くなると、抵抗が小さくなります。この状態を“軽馬場”と言います。残念ながら“良馬場”ではないんです(苦笑)。
とは言っても、負担が軽くなるからと言って、全ての馬が“軽馬場好き”というところが、また問題でして・・・。ただ、この水分含有量がレースのポイントになることは間違いなく、馬場状況による巧拙が新聞で大きく取り上げられているわけです。
もう仕方ないから、馬名で買ってしまおうか??そういえば、前のレースで騎乗したアノ騎手、誰よりも声がでかかったから、この人がいいかも・・・(汗)。初めてばんえい競馬を見た私は、結局そんな感じで馬券を買ってしまったんです。
今、このオフトにいる人がどのくらいばんえい競馬を知っているのか?それはわかりませんが、ただここで広域場外発売をするだけでなく、こういうサービスをすることで、オフトに集まる競馬ファンや馬券師の皆々様も、きっとばんえい競馬に興味をもってくれるはずです。
そんなことを思っている間にも“競馬ブック”は1部、また1部と多くの人がピックアップしていきました。僕はなんとなく嬉しい気持ちになり、その新聞と5分ほどにらめっこをした後で、マークシートを何枚か塗りつぶしました。
夜になり、リトルジュリエットのレース振りを確認。気落ちする私に追い討ちをかけたのは、予想して買ったばんえい競馬の馬券の見事なハズレっぷりでした。これはどこかでばんえい競馬に取材にいかねばなりませんね(爆)。
そうそう、中央だけでなく地方競馬でも所属馬を持つクラブ法人“シルクホースクラブ”がなんとばんえい競馬での一口馬主を募集することになったようです。これもちょっと気になるニュースかもしれませんね。
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